学生時代に想像していた社会人生活との違い


麻雀にもエピソードがあります(笑)学生時代は得意な遊びの一つでしたが、最初の1ヶ月間負け続けました。その中で気づいたことは、自己満足の手作りより、負けないための工夫をスピード感をもって行うことこそ勝利への近道だということでした。会社を経営する立場になっても大切にしています。
60歳迄の目標を立て入社しましたが、何一つその通りには行きませんでした。視野の狭い世間知らずの自分勝手な思い込みに基づくプランだったなと思い返されます。「計画された偶然性」というキャリア用語、私は「どんぶらこ理論」と言い換えています。与えられたことや状況を受け入れ、自分を信じて、真摯に取組んでいくことが幸せへの近道だと信じています。

即断を求められることも多いが、即断とは素早く決断すること、決断とは何かを捨てることであり、大きな責任を伴うことである。
学生の当時は、流れに沿って生きて行けば、自分の責任の大半を果たすことができたが、社会人になってからは、社会や組織の一員としての役割が増え、自分の決断が、自分で思うよりも、周囲に大きな影響を与えることを痛感した。
学生の頃には、答えが存在する問題が大半であったが、社会に出てからは、答えの無い問題や自分で答えを定義しなければならない場面に数多く直面し、Bestではなく、More Betterを探し続ける志と忍耐の重要性を知った様に思う。
社会の中で生きる役割や責任を知った時、己の心の中の相対時間が加速された。
多忙に紛れ、時間に追われるよりも、志や目標を持ち、時間を追いかける方がはるかにエネルギーを必要とすることを学んだ。
人生には一見、ムダに見えて無益でないこと、またその逆もあるが、時間に追われるだけの人生はムダであり、無益でもある。
その時間の密度の薄さが及ぼす成長の後退は、学生時代に考えていたものよりも何倍も重い。
学生時代の想像と一番異なったのは、責任の増加に伴う時間の密度であったように思う。