学生に推薦したい名言


The real voyage of discovery consists not in seeking new landscapes, but in having new eyes.
この名言は、教育を通じて学生と深い関わりを持つ立場にある我社の根本思想にも通じています。
私たちは、うまくいかないことに直面すると、それを否定して新しいこと、違うことをしようとしてしまいがちです。安易に外的要因を探し出したり、無理やり何かにこじつけて片付けてしまうのは一時は楽ですから、それは仕方のないことだと私も思います。しかし(経験的に痛感していますが)、それでは根本的な解決は図れないし、解決すべき事も自分も決して進化も深化もしないのです。小手先の対処にばかり長けた薄っぺら人間にはならないで欲しい。真摯に状況を受け入れる、ポジティブに物事を捉え直すことにトライして欲しいです。
決して簡単ではありませんが、自分が楽しく生きるために、自分の人生を我がものにするために。

それに触れた瞬間に自分の体内が熱くなる、逆に清々しくなるような名言や金言に出会うことは、人生の醍醐味であり、それまで何でもなかった言葉が、己の立場や環境の変化、成長などでその軽重が激変することもある。
私にとっての座右の銘に近い、大切な言葉をいくつか列挙してみたい。
1つめはプロイセンの鉄血宰相と言われたオットー・フォン・ビスマルクの「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」。
自分の経験という閉じた中でしか学ばないものは、歴史という人類の大きな流れの本質から学ぶ者には及ばないということであり、経験ではなく、歴史という大きな視点を持って生きることが、豊かな学びを生じ、その人の成長を加速すると言えるだろう。歴史を学ぶためには、読書量を増やすことを勧めたい。
2つめに司馬遷の史記(李斯伝)を原典とする「断じて行えば鬼神も之を避く」という言葉を紹介したい。
「断固とした態度で重大事に臨めば、鬼神でさえその勢いに気おされ避けて行く」という意味で、決心して断行すれば、どんな困難なことも必ず克服することができるという喩え。この言葉は日露戦争の旅順港閉塞作戦実施時に指揮官の広瀬中佐(当時大尉)が引用したと言葉だと記憶している。
決断とは決めて断つことであり、決めることと同様に、それ以外を断つ勇気を持たねば困難は克服できないのだろうと考えると、この言葉が素直に腹に落ちた。人生は困難と決断の繰り返しであり、それを生き抜く勇気、それを信じぬく信念が必要だと感じた言葉だった。
以前は日々、出会った良言をノートに書き留めていたが、最近はスマホのメモ帳に簡単に記憶させることができる。
誰でも自分の大切な言葉を持っているので、新しい人に会えば会うほどスマホの良言メモは増えてゆく。