学生時代(あるいは20代)の思い出深いチャレンジ


学生時代(あるいは20代)の思い出深いチャレンジについて教えて下さい。
EDUCE勝亦
EDUCE勝亦
楽器メーカー入社後、本社スタッフ教育の一環で営業を経験したことです。

本社での座学研修を退屈に過ごし、目の回るように時間に追われる工場実習を終えると、営業実習が待っていました。営業所での簡単な説明後、各人担当マップを渡され、個別訪問のローリングに突入。見ず知らずのお宅のドアホンを押すのに5分かかりました。2週間、全く手応え無し。先輩に売れたことはなかったことも聞き、そんな簡単にピアノは売れないさ、と飽きらめムードが漂っていました。

転機は、自分の担当エリアを偶然逸脱した自衛隊の官舎。始めてニーズを感じ嬉しくなり2週間通い詰めました。今思えば、会社のこともピアノのこともろくに知らない新入社員にあるのは熱意だけ。その内にお昼をいただいたり、工場にピアノ見学にお連れしたりと関係は深まり、夜にご主人とお会いする頃にはお子さんは懐き、万全の状況。と思ったのも束の間、今月は車を買うのでピアノは来月にしたいというお話に。来月は違う営業現場に移動するため自分の実績にならない、焦りました。

営業所に戻り上司と相談、上司と一緒に再度お願いに上がりました。契約いただいた時の感動は今も忘れられません。
ピアノを売った前例のない新人ということで、次の営業所では値引きも任されることに。新入社員数百人の合宿先のホテル、うちのピアノがないのはおかしくないですか、とホテルの社長に直談判。当時珍しかった自動伴奏ピアノを買っていただいたり、ピアノと一緒に管楽器や体育用品まで保育園に買っていただいたり、そこで又ご紹介いただけたり。

この経験は、今の私の仕事の土台になっていると言って過言ではないです。
熱意こそが人を動かす、そして人を育てる。