
※このページは、キャリアパスポートⅱ(2019年9月21日発行)より、30-31ページの内容を抜粋したものです。
自己PRの構造
一方的に自分の良い点を述べても自己PRにはなりません。そもそも、自己PRとは何でしょうか?
自己PR とは?
自己PRを「自分自身の広告宣伝」と捉えている人も多いと思いますが、そうではありません。
自己PRの「PR」はパブリックリレーションズ(Public Relations)の略で、直訳すれば、「社会の人々との関係」です。
つまり、あなたと企業との良い関係を築くことが自己PRの意味であり、目的です。企業および採用担当者に自分を理解してもらい、信頼関係を築いて最終的に自分に関心を持ってもらうためのコミュニケーション手段が自己PRです。
自己PR の基本的な構造
自己PR の中心になるのは、「自分自身の強み」です。ただし、強みはいくつもの層になっていて、本当の強みにまで掘り下げていく必要があります。
例えば、「遠泳ができる」ことは確かに強みですが、一般的な企業では遠泳は必要なく、良い評価に繋がりません。しかし、「なぜ遠泳ができるようになったのか?」という問いかけをしていくと、「すぐに成果が出ないことにも、忍耐強く努力し続ける」といった、より本質的な強みにたどり着きます。本質的な強みは、水泳という限られた範囲でなく、様々なシーンで活かすことができます。

自分の強みが、企業が求める人財像と合致し、企業で活躍するイメージが持てたときに、あなたと企業の関係性が生まれ「自己PR」として機能するものになります。
まずは、自分自身の強みを掘り下げて明確にすることから始めていきましょう。
他者インタビュー
自分自身の強みは自分ではなかなか分からないもの。周囲からどう見られているかを知ることが自分を知る近道です。
自己評価<他者評価
自分で捉えている自分自身と、他者が捉えている自分とでは、どちらが本当の自分でしょうか?

正解はありませんが就活に限れば、「他者が捉えている自分」がすべてです。採用の合否を判定するのは、あなたではなく採用担当者だからです。
ですから、自分で自分のことを分析するよりも、周囲の人々が自分をどう見ているのかを知ることの方が有益で、実際に自己理解も深まります。
他者にインタビューをしてみよう
自分のことを良く知っている友人や先生に、自分のことについてインタビューをしてみましょう。「就活で自己分析をするにあたって、自分について質問させて欲しい」と伝え、遠慮することなく率直に述べてもらいましょう。
少なくとも3人以上、できるだけ多くの人にインタビューをしてみましょう。
①あなたが感じている私のイメージは?
まずは、自分に対してどんなイメージを持っているかを訊いてみましょう。次のイメージスケールを利用して、該当する箇所に○をつけてもらいましょう。
自分自身のセルフイメージと大きく異なるものについては、なぜそう感じるのかを訊いてみましょう。
消極的積極的
感覚的論理的
自由奔放規律正しい
やさしい厳しい
熱血冷静
一匹狼社交的
保守的挑戦的
②私の良いところ、改善すべきところを教えてください。
良いところ、改善すべきところについて、自由記述形式で記入してもらいましょう。