プレミア学生インタビューVol.54 桐谷 有香
プロフィール
大阪教育大学 教育学部教育協働学科 4回生
大阪教育大学生協キャリアサポーター 講座スタッフ
口癖:もうだめだ…。
Q&A
Q1.就職活動がうまくいかない
前提として、就職活動で問われているのは相性がいいかどうかである。したがって、選考に落ちたからといってその人が悪いというわけではないことを知っておこう。企業には「求めている人物像」がある。そこに合う人材だと思われたら選考を通過するし、違うと思われたら落ちるというだけである。私の場合、やりたいことがはっきりあるから、上手に伝えないと頑なな印象を与えてしまう。そこが就職活動では悪さをしているのかも。芯があることはいいことだけれど、扱いにくいという印象を与えてしまうのはもったいない。だから、柔らかさを意識してみたらいい。「頭は柔らかいが芯は強い」を目指そう。
Q2.信念と柔軟性の両立ってむずかしい
誰かと意見が食い違った時、信念を持ち妥協しない、逃げないことはすばらしいことである。一度きちんと向き合えば、次に同じことが起きても乗り越えられるからだ。しかし、毎回相手とぶつかってしまうのはダメージが大きい。これを回避するには2つ。意識と方法論である。まず意識として、自分の信念を人に求めないこと。自分の信念の強さに比例して、人を許せなくなってしまったらよくない。自分の信念と人とは分けて考えよう。次に方法論として、やり方、表現の仕方に柔らかさがあるといい。相手の意見を受け入れ、共感する。でも自分は変わらない。自分の意見を伝えるときは聞いてもらいやすいような、賛同してもらいやすいような言い方を考える。相手の思い通りになるわけではないけれど、自分の思い通りになるわけでもない。お互いに完全に合わなくてもいいから合うところを見つけていく。妥協点を見つけながら、自分を活かせるところで力を尽くす。これが信念と柔軟性の両立なのではないか。
これから必要なのは「たくましさ」
就職活動を進めるうえで大切にしている私の信念についてお話しした際に、勝亦さんがおっしゃった言葉だ。新型コロナウイルスによって社会は目まぐるしく変化している。この変化は新型コロナウイルスによる危機が過ぎ去っても継続するだろう。「コロナが収まれば元に戻る」といった受動的な姿勢ではいけない。今後新型コロナウイルスだけでなく様々な危機がやってくる。そうした”with X”に対応し生き抜くために、私達に必要なのはたくましさなのだとおっしゃっていた。ここでのたくましさは「我が事化」することといえる。具体的に言えば、一つ一つの物事に自分の目標を持って相対するということだ。例えば勝亦さんは、学生インタビューについて「Webミーティングのマスターになる」という目標を持ち我が事化されている。我が事化は物事に対してだけでなく時間に対しても行える。「来週までに本棚を整理しよう」なんていう目標でも、決めて達成までのリズムを作っていけば、来週までの時間はただ流れるものではなく我が事化されるのである。この、目標を決めて取り組むことは信念を強めることでもある。信念があるから目標が生まれ我が事化ができるのだ。自分の幸せな姿、なりたい姿、理想像を決めてそこを目指す、どうなろうとやり続けるという気持ちを持つ、そして成功するまで続ける。私もこれからの社会をたくましく生きていくために、今ある信念を忘れないようにしようと思う。もちろん「柔らかさ」も忘れずに。
あきらめてやめてしまうまでは「失敗」ではない
何かを頑張ろうと思う時、いつも邪魔をしてくるのが過去の挫折経験だ。私はいまだその挫折を乗り越えられずにいる。何かにつけて「ここで克服しよう」と努力してきたが、結局できなかった。けれど、勝亦さんの「あきらめてやめてしまった時、失敗になる」という言葉を聞いて、視点が変わった。私は失敗を積み上げてきたのではなく、まだ途中なだけなのだ。私の「成功」はもう少し先にあるだけ。だからそれまで、何度でも方法を変えながら粘り強く立ち向かえばいいのだと思う。そしてもう一つ大切なことを教わった。極端にならないことだ。自分の中にある何かを変えたい時、急に変えるのは難しい。厳しくするところと緩やかにするところのバランスを取る必要がある。参考になるイメージはリズムだ。リズムは壊す時があるからこそリズムになるのである。メイン(目標に向かう自分)と壊す時(休憩!)、両方あっていいリズムが生まれる。この2つの考え方を参考に、「目標を達成する自分」に到達するためにまた頑張っていこうと思う。