強み発見・成長促進ツールSCALE とは?

人は自らの価値観に基づいて考え、行動します。

そのため、価値観が曖昧なときは、判断に躊躇したり、漠然とした行動になったりしてしまい、結果として成果を生み出すことができません。

反対に、自らの価値観が明確になれば、考え方や行動の根拠が明らかになり、成果を生み出しやすい状況を作り出すことができます。

SCALE では、人間の根元的な特性を25種類に分類し、それぞれの特性の強さを診断、自分自身の価値観を客観的に分析します。

それぞれの価値観には、仕事や勉学はもちろん、生活する上で、「強み」となる側面があるので、それらを把握し、意識的にコントロールすることで、自分らしさを反映した高い成果を生み出すことができるでしょう。

SCALE の診断結果に表れる25の特性の強弱は、あなたのスキルを表すものではありません。あくまでも、あなたの価値観、つまり意識的に大切にしているものやこだわりを持っているものが何であるのかを診断しています。

例えば、「社交性」のスコアが高いからといって、実際に多くの知人と良い関係を築くことができるとは限りません。ただし、「より多くの人々と接したい」と考えて行動していれば、実際に幅広い交友関係を築くことができる可能性が高くなるので、それを「強み」として活かし、自らを成長させていくことが大切です。

価値観は変わるもの

価値観は、行動や態度、発言と比べれば強固で、長期にわたって変化しにくいものですが、絶対に変わらないというようなものではありません

そもそも、価値観は先天的な資質ではなく、その人の経験や体験、育ってきた文化や時代性、教育などの影響を受け、後天的に形成されたものです。そして、価値観が形成されることによって、私達は迷うことなく決断し、行動することができます。

このような価値観に基づく行動は、自分の中に新たな価値観を生み出します。私達の価値観は、様々な経験を重ねることによって少しずつ変わっていくものなのです。

まずは、SCALEのアセスメントシートを元に、現在の自分の価値観や強みを分析・認識し、強みを活かした活動を実践することから始めてみましょう。その経験があなたの新たな価値観を形成し、あなたを成長させることでしょう。

「強み」が大切な理由

就職の面接で、「私は言われたことは最後まで責任を持ってやり通します」という自己PRをする人がいますが、指示されたことをやるのは当たり前のことですから、これでは自己PR になっていません。

仕事では、指示された事にどんな付加価値を与えられるかが求められます。「言われたことをやっている」だけなら、あなたでなくても、代わりはいくらでもいます。「自分にしかできないこと」ができるようになって初めて「あなたでなければならない」になってくるのです。

「言われたこと」以上のことをやる、つまり、「あなたでなければならない」ためには、+α(付加価値)を与えることが必要ですが、具体的に何をしたら良いのでしょうか?これは何年も、何十年もかけて考え、磨き続けていくべきことですが、まずは、簡単なことから始めていけば良いのです。

例えば、計画性がある人は、「期限よりも1日早く仕上げる」ことを実践する。或いは、慎重で細部にこだわる傾向がある人なら、「ミスが無い」ようにする。これらは、特別なことではないかもしれませんが、誰にでもできるとはいえない大事な付加価値です。

但し、計画性が無い人が「1日早く仕上げる」ことをやり続けるのは困難です。重要なのは、付加価値に「自分の強み」が活かされているかどうかです。自分の強みを活かして活動することができると、やり甲斐を感じ、やっていることが楽しくなります。あなたがイキイキ仕事をしていると、企業や顧客、周囲の人々にメリットが生じます。

このように、あなたが「強み」を活かしてやりたいことができていると、あなた自身の「Win」だけでなく、周囲の皆にとっても「Win」になります。この関係を「Win-Win」の関係といいます。一方、楽をして給料をもらおう、という考え方では「Win-Lose」になるだけでなく、仕事を嫌々やることになり、結果として自分自身もLose になってしまいます。

「Win-Win」の関係は、仕事に限った考え方ではありません。大学での勉強、人間関係、すべてにおいて、「自分の強みを活かして活動すること」が、「Win-Win」関係、つまり自分にとっても、相手にとっても幸せな状態を創り出すのです。

強みと優位性

強みと優位性は、似て非なるものです。強みは自己PRの要素になりますが、優位性が直接PRになることはありません。優位性を強みとして見誤って発揮しても、長続きしないばかりか、成長を阻害する要因にもなりかねません。まずは、強みと優位性の違いについて考えてみましょう。

次の1〜8の項目は「強み」でしょうか?「優位性」でしょうか?

  1. 体力があり、健康である。
  2. 高性能のパソコンを持っている。
  3. 42.195km のフルマラソンを完走することができる。
  4. Web サイトを作る事ができる。
  5. 国家試験であるIT パスポート試験に合格した。
  6. モノを作ることが好きである。
  7. 負けず嫌いである。
  8. 数多くの友人がいる。

1,2,5,8は、基本的に強みではなく、優位性です。

1の「体力があり、健康である。」は、偶然、健康に恵まれているだけであって、それ自体が強みだとは言えません。誰でも、ある日突然、怪我や病気になる可能性があります。簡単に失われてしまうものは強みにはなりにくいものです。

但し、健康に気を遣って規則正しい生活をしている、というように健康維持の為の努力をしている場合には、その中に強みが隠れているかも知れません。

また、2や5のように、所有物や資格を持っていることも強みとは言えません。例えば、車を運転するためには、運転免許が必要ですが、運転免許を持っているからと言って運転が上手いとは限りません。所有物や資格は、機会を提供してくれることはあっても、活動を成功に結びつけてくれるものではないからです。

8の「数多くの友人がいる」も同様です。もちろん、友人を作るために特に意識していることや努力していることがあれば、強みになるでしょう。

3,4,6,7は、強みと言えるものですが、強みには、次の2つのレベルがあります。

  • 初歩的レベル=できること スポーツが得意、人前で話すことができる、料理がうまい…等
  • 高度なレベル 行動、思考、感情のパターン(意欲、勇気、誇り、完璧さ、競争心、ねばり強さ等)

3,4は、「初歩的レベル= できること」です。確かに強みといえますが、できることをやっているだけでは成長しません。そもそも、強みを掘り下げて考えるのは、自分の可能性を広げ、人生を充実させる為にやることですから、「できること」の列挙ではあまり意味がないです。

高度なレベルの強みは、その人の根幹であり、広い範囲で活かすことができます。

例えば、「フルマラソンを完走する力がある」のは何故かを掘り下げていくと、「負けず嫌い、達成感・充実感が好き」だったり、「見知らぬ人と一緒に何かをするのが好き」だったり、もっと本質的な理由があるはずです。

それが明確になると、まったく異なる場面でも活躍できる、つまり、どんなことにも自分の強みを活かして生き生きと取り組むことができるのです。

同じような仕事であっても、その中に自分らしさが表れてきます。それは、「やりたい仕事」を見つけることよりもはるかに大切です。強みを掘り下げて明確にする
ということは、仕事や勉強という狭い範囲のためだけではなく、「自分がイキイキと生きていくため」だからです。

自分の強みを明確にする

SCALE の診断結果も参考にしながら、自分の強みを明確にしてみましょう。

SCALE の診断結果のスコアが高い要素の中から、あなた自身も納得できるものを3つ選んでみましょう。

SCALE活用の手引き

より詳しい解説や、活用方法を知りたい方は、SCALE活用の手引きをダウンロードしてご利用ください。(PDF形式)